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ディグリーネームを活用する(前編)/音楽理論講座

Author: sleepfreaks

ここに文字

ディグリーネームを楽曲制作に活かす

今回から、前回学んだディグリーネームを実践的に活用していきましょう。

前編となる今回は、

  • 有名なコード進行や、気に入った進行を自分の引き出しに入れる方法

を解説していきます。

コード進行には著作権はありませんので、どんどん取り入れてきましょう。

前回の21_ダイアトニックコードをローマ数字に置き換えて覚える
の内容が必須になりますので、未読の方はそちらから学んで下さい。

major_diatonic_triad


ディグリーネームによる楽曲の分析

まずはこちらのサンプルをお聴き下さい。

皆さんもおそらく一度は聴いたことのある「パッヘルベルのカノン」ですね。
このコード進行は、現在も様々な曲で使用されています。

この楽曲について、前半4小節のコード進行を解き明かしてみましょう。

まずはキーの把握です。
譜面がある場合、#の位置を見れば容易に把握できますね。

  • メロディ


Melody_score

  • コード


Chord_score

#が2つ付くキーは…

Circle_of_5th

Dメジャーでしたね。

続いて、コードを確認します。

Chord_score2

譜面がない場合は、メロディーやコードからキーを読み取ってみましょう。

  • メロディ

Melody_daw
Dメジャースケールの音が中心です。

  • コード

Chord_daw

キーを元にコード表と照らし合わせてみると、
Matrix_1
全てDメジャーのダイアトニックコードに含まれています。

ここで、カノンで使用されていたコード進行をディグリーネームに置き換えてみましょう。

Matrix_2

Chord_name

このようにディグリーネームに置き換えることを、
楽曲のコード進行を「分析する」といった言い方をします。

分析を行うことで、様々なキーで曲を作る際に引き出しとして取り入れることが出来るようになります。

次回は後編ということで、今回の分析方法を踏まえ、
以下の内容を学んでいきます。

  • 楽曲のキー変更
  • 有名な進行をディグリーネームで読み解く




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記事の担当 伊藤 和馬/ Kazuma Itoh

講師 伊藤
18歳で渡米し、奨学金オーディションに合格後、ボストンのバークリー音楽大学で4年間作曲編曲を学ぶ。 バークリー音楽大学、現代音楽作曲学部、音楽大学課程を修了。
その技術を活かし、POPSから映像音楽まで、幅広い作曲活動を行っている。

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