広告

×
目次

Cakewalk「SONAR」からのデータ移行 Cubase編

Author: sleepfreaks

sonar-export-cubase-pro-9-5

SONARの開発終了ということで、実質、いずれは他DAWへの移行を検討しなければならない状況となりました。
ここでは、SONARで作成した楽曲ファイルである、プロジェクトファイルを、簡易的にCubaseのプロジェクトファイルへと移行する方法を紹介します。

ここでは、SONARのプロジェクトファイルで

  • オーディオトラック
  • MIDIトラック(シンセトラック/インストゥルメントトラックを含む)

が混在している、一般的な楽曲のプロジェクトファイルを想定してみます。

まず、SONARのプロジェクトファイル上で
オーディオトラックはOMFファイル
MIDIトラックはMIDIファイル
この2つの種類のフォーマットで書き出した後、
それぞれをCubaseのプロジェクトファイルで読み込む手順となります。

以下、書き出しの際に、事前に注意しておくことです。

  • トラック名に日本語などの2バイト文字が使われている場合、書き出したときに文字化けが生じる可能性がありますので、この時点でアルファベットだけのトラック名に変更しておきます。
  • SONARでMelodyneなど、Region FXクリップが適用されたオーディオクリップはOMFで書き出されませんので、Region FXクリップを解除するかレンダリング処理しておきます。
  • SONARのOMFでは、ボリュームやパン、エフェクトを含む、オートメーションが含まれません。トラックバウンスしておくか、移行後Cubaseの方で、新たに設定する必要があります。
  • MIDIファイルには、一般的に演奏データと基本MIDIコントローラー情報(ボリューム・パン・エクスプレッションなど)が含まれます。音源・音色のデータは含まれませんので、移行後Cubaseの方で、新たに設定する必要があります。
  • コンソール(ミキサー)周りのデータは、基本的に移行できません。Cubaseプロジェクト上で、あらたにミキシングし直すか、共用できるプラグインに関する情報などをメモしておいて、適用するようにしましょう。

MIDIトラックのデータを書き出す

Sonar-export-cubase-1

まず、SONARのプロジェクトファイルから、MIDIトラック内のデータを移行するために、スタンダードMIDIファイル(SMF)で書き出します。

Sonar-export-cubase-2

メニューバーの「ファイル」より「名前を付けて保存」を選択します。

Sonar-export-cubase-3

ファイルの種類から、MIDIファイル フォーマット 1を選択して、保存をクリックします
ちなみにフォーマット 0と1の違いについてはこちらを参照ください。

Sonar-export-studioone-4

著作権に関して注意を促すダイアログや、オーディオデータが含まれないことに関するダイアログが表れますが、すべて「はい」を選択して構いません。このまま進んでいくと、MIDIファイルが保存されます。

オーディオトラックのデータを書き出す

続いて、オーディオトラックのデータを移行するためには、OMFファイルで書き出します。

Sonar-export-cubase-4

メニューバーの「ファイル」より「エクスポート」→「OMF」を選択します。

Sonar-export-cubase-5

ファイルの種類は、バージョン2を選択します。
下部のチェックボックスはこのように設定しておきます、「保存」をクリックします。

Sonar-export-cubase-6

OMFファイルが書き出されます。
ちなみにOMFファイルについてはこちらを参照ください。

MIDIトラックのデータを読み込む

SONARから書き出された2つのファイルを、Cubaseで読み込みます。
まず、MIDIファイルから読み込むとよいでしょう。

MIDIファイルにはテンポ情報が含まれていますので、先にこちらを読み込むことで、OMFファイルを読み込んだ後からテンポ設定をする必要が省けます。

Sonar-export-cubase-7

Cubaseのメニューバー「ファイル」より「読み込み」→「MIDIファイル」を選択します。

Sonar-export-cubase-8

既にプロジェクトファイルを開いている場合には、新規プロジェクトを作成するか尋ねられます。ここでは「作成」を選択しましょう。既存のプロジェクトにMIDIファイルを読み込むと、テンポ情報が反映されません。

Sonar-export-cubase-9

先に書き出した、MIDIファイルを選択して「開く」をクリックします。

Sonar-export-cubase-10

MIDIトラックのデータが読み込まれた状態で、新規のプロジェクトファイルが開きます。
ここでは、オーディオトラックのトラック情報も読み込まれてしまい、データが存在しないトラック名だけの空のMIDIトラックが作成されます。これらは削除しておきましょう。

さらにSONARのトラックで、インストゥルメントトラックやシンセトラックだったところも、実際のMIDIデータが含まれたMIDIトラックと、データが存在しない空のMIDIトラックが同時に作成されてしまいます。これらの不要なトラックも削除しておきましょう。

Sonar-export-cubase-11

それぞれのMIDIトラックの音色をCubase上で再設定します。
VSTインストゥルメントなど、SONARとCubaseで併用することができる音源であれば、
SONARと同じ音源と音色を割り当てることもできます。

オーディオトラックのデータを読み込む

続いてオーディオトラックのデータを含む、OMFファイルを読み込みます

Sonar-export-cubase-12

Cubaseのメニューバー「ファイル」より「読み込み」→「OMF」を選択します。

Sonar-export-cubase-13

先に書き出した、OMFファイルを選択して「開く」をクリックします。

Sonar-export-cubase-14

ここでは、既存プロジェクトに、OMFファイルを追加で読み込む必要がありますので「いいえ」を選択します。

Sonar-export-cubase-15

読み込みオプションが表示されますので、すべてのトラックにチェックを入れ、右の下部の詳細設定を選択して「OK」をクリックします。

Sonar-export-cubase-16

オーディオトラックと含まれるオーディオデータが読み込まれました。
必要に応じて、トラックの並び順などを変更しておきます。

MIDIデータとオーディオデータは、おおむね移行できたと思いますので、引き続き、エフェクトを含むミックス作業などを施すことで、データの移行が完了します。

Cubaseを使いこなす

なお、弊社でもCubase初級編/上級編 合わせて125記事を用意していますので、ご購入の際は是非ご活用ください。

Cubase 9.5新機能解説 1

Cubase 9.5新機能解説 2

Cubaseの使い方記事



DTM解説情報をつぶやくTwitterのフォローもお願いいたします。